どちらも「答えを良くする」ためのつまみ。でも、役割はまったく別もの。
モデル=AIが“何を知っているか”。
エフォート=AIが“どれだけ頑張るか”。
この2つを分けて理解できれば、AIとの付き合い方がぐっと変わります。
むずかしい仕組みの前に、役割の違いを一言で。
頭脳そのものの選択。大きいモデルほど知識が豊富で、応用力が高い。難しい問題ほど差が出ます。「賢さ」を決めるダイヤル。
上ほど賢く、上ほど高い。●はコストの目安。
同じ頭脳でも、どこまで丁寧に取り組むか。ファイルをどれだけ読み、どれだけ確認し、どこまで自分で進めるか。「丁寧さ」を決めるダイヤル。
左ほど手早く安く、右ほど念入り。high が基本。Claude Code では xhigh が既定です。
ここが一番の勘違いポイント。
エフォートを上げる=AIが答える前に長く考えるだけでしょ?
エフォートは、AIが作業全体にどれだけ手をかけるかを決めています。「考える時間」はその一部にすぎません。
エフォートが高いと、AIは答えを返す前にこんな“行動”を多くとります👇
※ ただし「高めにしたから簡単な仕事でもわざと長考する」ということはありません。AIチームが“考えすぎ”を起きないよう学習で調整しています。
大きいモデルに変える、って何が変わるの?
AIの知識は、学習が終わった時点で“固定”されます。あなたが資料を渡しても、その場のヒントとして使うだけで、AI本体が新しく覚えるわけではありません。モデルを変える=この“頭脳ごと”別のものに入れ替える、ということ。
学習より後にできた新しいツールや制度は、AIは“知りません”。資料を渡せばその場では使えます。逆に、知らないことをそれっぽく埋めてしまうのが「ハルシネーション(もっともらしい思い込み)」の正体です。
💡 ここがコツ:だからこそ、正しい資料を渡す(=文脈を渡す)ことがすごく効きます。モデルを大きくする前に、まず「必要な情報をちゃんと渡せているか」。これが土台です。
AIが間違えた。さて、どのダイヤルを回す?
情報は十分渡した。ちゃんと取り組んだ。それでも自信満々に間違える。=問題が“難しすぎた”サイン。微妙なバグ・未知の分野・設計判断など。
ファイルを読み飛ばした、テストを走らせなかった、見直さなかった。=“手を抜いた”サイン。特にエフォートを既定より下げていたときに効く。
ふだんは? ほとんどの作業は「既定(デフォルト)のエフォート」でOK。既定は「多くの人がちょうど良いと感じる作業量」に設定されています。エフォートは、速さや丁寧さに強いこだわりがあるときだけ、意識して回すつまみです。
モデル=どんな先生か。エフォート=その先生が何分かけるか。
いちばん速くて、いちばん安い。かんたんな仕分けや定型の返事はこの人で十分。難しい判断は上の先生に回します。
とても優秀な“なんでも屋”。時間をかければ全部読んで、試して、見直して、あなたの状況を深く理解してくれる。日常のほとんどはこの先生で十分。
あなたの悩みに深い経験を持つ専門家。ちょっと相談するだけで「あ、それ前に見たやつ」と勘所を突いてくる。資料には無い“経験からの知恵”が強み。
みんなが手を尽くして詰まったときに呼ぶ人。少し見ただけで、誰も気づかなかった一点を言い当てる。いちばん頼れる分、いちばん高価。ここぞで使う。
「大きいモデル=いつも高い」とは限らない。仕事の難しさ次第。
※ グラフはイメージです(実際のベンチマークではありません)。Fableは特に、長く複雑な仕事で一番先まで到達します。単価が一番高いので「ここぞ」で。
💰 モデル別の値段(2026年7月時点)
| モデル | 役割 | 入力/100万トークン | 出力/100万トークン |
|---|---|---|---|
| Fable 5 | 最後の砦 | $10 | $50 |
| Opus 4.8 | 専門家 | $5 | $25 |
| Sonnet 5 | 万能・ふだんづかい | $3 (今だけ$2) | $15 (今だけ$10) |
| Haiku 4.5 | 高速・お手軽 | $1 | $5 |
「トークン」=AIが読み書きする文字のかたまり(ざっくり日本語1文字前後)。同じ仕事なら上のモデルほど単価が高い。Sonnet 5 の割引は2026年8月末まで。
💡 覚えておくと得:エフォートは「AIがどこまで進む気があるか」を決めるだけ。実際にそこまで手数を使うとは限りません。簡単に終われば、途中で「もう終わったよ」と切り上げます。
手元に置いておける“結論だけ”の一覧。
| こんなとき | 回すダイヤル | どうする |
|---|---|---|
| まず、うまくいかない | その前に | プロンプト・資料・ツールが足りてたか見直す |
| ふだんの作業 | エフォート | 既定(デフォルト)のままでOK |
| ちゃんとやれば解けそうなのに手を抜いた | エフォート | エフォートを上げる |
| スピード重視・かんたんな指示の反復作業 | モデル | 小さいモデルに下げる(安く・速く) |
| 情報は十分なのに自信満々で間違える | モデル | 大きいモデルに上げる |
| 難しい・未知の分野・設計判断・微妙なバグ | モデル | 大きいモデル(必要ならフェイブル) |
| みんな詰まった“最後の砦”案件 | モデル | フェイブル。単価が高いのでここぞで |